仕事を辞めたいと思ったことは、社会人であれば何度もある経験です。
ちょっとしたことで辞めたいと思っても、時間が経つとともに気持ちも落ち着いて仕事を続けようと思う場合もあれば、蓄積した不満が爆発寸前になって、もう本当に辞めてしまいたいと思うこともあります。
仕事を辞めるとなると、生活にも影響が出てくるので、なかなか自分一人では決断することができないことでもあります。その際に、必要になってくるのが相談相手です。
しかし、相談相手は誰でも良いという考えは危険です。なぜなら、相談をされる側の人間が仕事を辞めたことがあるのか、転職をしたことがあるのか、転職市場に詳しいのかといった経験や知識を持っていないと、的確なアドバイスができないからです。
この記事では、仕事を辞めたいと思ったときに相談するべき相手、相談してはいけない相手について書きました。
相談すべき相手
相談すべき相手は、ハローワークの相談員や転職エージェントなど、転職市場の動向に詳しい人に相談をするのが一番です。あなたと関係のない人の方が、あなたの事をより客観的に見てくれますので、新たな気付きを得ることが出来るかもしれません。
必ずしも転職を勧めてこないというのも重要なポイントです。転職市場は様々な人材で溢れています。あなたがその世界に飛び込んで、内定を獲得できなければ転職をすることはできません。
社内だけで通用するスキルしか持ち合わせていないのであれば尚更です。そういった場合は、長期的に転職をするような形で作戦を考えてくれる場合もあります。
相談をする中で、自分自身の力の無さを痛感することがあるかもしれませんが、いざ転職をしようと動き出してから気付いては時間の無駄になってしまいます。事前に自分の弱みを知ることで、それを補ったり、強化すべき点を考えていくことで、実力も身についていきます。
なので、仕事を辞めたいと思った時に相談すべき相手は、ハローワークの相談員や、転職エージェントといった転職市場に詳しい人をおすすめします。
相談してはいけない人
反対に、相談してはいけない人は、友人・知人、会社の同僚・先輩・上司です。
友人・知人に関しては、会社を辞めた経験や転職経験がないのであれば、的確なアドバイスをすることはできません。また、あなたという人柄を知っているので、客観的視点に欠けてしまいます。
会社を辞めた経験や、転職経験があったとしても、「自分ができたから、お前も大丈夫だよ。」という根拠のない言葉で転職を勧めてきます。友人・知人も悪気があって言っているわけではありませんが、相談される側はどうしても自分軸でのものごとしか言えないので、視野の広いアドバイスができないのです。
会社の同僚・先輩・上司に関しては、これはご法度中のご法度です。良くも悪くも日本の企業と言うのは村社会です。日ごろからお世話になっている先輩や上司だからこそ話を聞いてくれると考えるのは甘いです。
冷たい言い方かもしれませんが、先輩や上司が日ごろからお世話をしてくれるのは、組織の上下関係上当たり前のことですし、仕事の上であなたの能力が必要なので、それを円滑に進めるためのお世話なのです。
相談をした時点で、「こいつは会社をやめたがっている人間だ」と判断されてしまい、仕事のチャンスを振ってもらえなかったり、わざと辞めさせないように色々な仕事を振ってくる可能性が高いです。
中には、自分との関係はそんなに軽薄なものではないと思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに、どこまでの関係性かというのは等の本人しか分かりません。
本当にしっかりとした関係性を築けているのであれば、あなたの転職が決まり退職する際に「相談をしたかったのですが、自分の人生にのことだったので、申し訳ございません。」と言っても受け止めてくれるはずです。関係性があるから、何でもかんでも話す必要はありません。
同僚(同期)に関しては、会社の中では心の許せる仲間で日ごろから愚痴や文句を言い合っているからこそ相談をしやすいと思ってしまいますが、同僚(同期)こそ身近なライバルです。そのライバルに会社を辞めたがっているという話をした途端に広がります。
例えあなたが、相手に念を押しても言わないという保証はどこにもありません。後々になって関係性にヒビが入るよりは、相談相手としては考えないという方が得策です。
まとめ
・会社を辞めたいという相談は、ハローワークの相談員や転職エージェントといった転職市場について詳しい人がおすすめ
・友人・知人などは、客観的な視点を持てない、転職経験の有無などで的確なアドバイスをすることは難しい
・会社の上司・先輩・同僚に相談をしてしまうと「会社を辞めたがっている人間」と判断されてしまうので、最初から相談相手の候補としては考えない。