アパレルショップの販売員を辞めて、事務職などの職種に転職を考えている方は少なくありません。
転職を考えた時、
「今まで、洋服の販売しかしたことがない自分が転職なんてできるのか?」
「転職する上で取得しなければならない資格はなんだろう?難しい資格が必要なのでは?」
「書類や面接の際に、どういった形で自己PRするのが効果的なのか?」
という不安や疑問が出てきますが、自分とマッチする企業があると考えて行動すればそこまで難しいことではありません。
私自身も、最初に就職する前までは、アパレルショップで販売員をやっていました。
この記事では、私の経験も踏まえてアパレル販売員から転職について書いていきます。
アパレル販売員からの転職理由の考え方
「なぜ、アパレル販売員から転職をしたいのでしょうか?」
・給料が安い
・売り上げが悪い日は自腹を切ってでも売り上げを立てなければならない
・本社勤務への門がせまい
・販売員を続けることの将来性がない
・土日祝、GW、お盆、年末年始も休みたい
など、人それぞれ理由はあるかと思います。
しかし、転職での面接でこれらの理由を述べてしまうと、殆どの会社で落されてしまう可能性が高いです。なぜななら、「ネガティブ」の理由だからです。
確かに、これらの理由が本音かもしれませんし、アパレル販売員から転職をした人たちも同じ理由で退職をしたかもしれませんが、応募する企業側からすれば「ネガティブな転職理由」というのは自分勝手なとして評価されてしまいます。
冒頭で述べた理由と言うのは、あなたがアパレルを辞めたい理由であって、企業側が知りたいのは「なぜ、アパレルを辞めて、ウチで働きたいのか?」という理由なのです。
販売員から事務職に転職できる?
結論から言うと販売員から事務職に転職することは可能です。
その前に、事務職のイメージと現実について説明します。
事務職のリアルな事情
販売員からの転職を考えた際に候補になるのが事務職です。
販売員に事務職が人気の理由としては、
・人と関わることが少なさそう
・立ち仕事ではなくデスクワークなので楽そう
・お客さん相手にセールストークをしなくて良さそう
という理由ですが、会社によりますが実際は、
・人と関わることは、電話応対・来客対応・社内業務などがあり人と接することは多いです。
・デスクワークなので立ち仕事と比べれば足への負担はありませんが、
その分、座りっぱなしなので腰にきますし、動かないので太ります。
・セールストークはしませんが、業者相手に価格を安くしてもらうような交渉はあります。
事務と言うと黙々とパソコンに向かっているイメージですが、
実際はそうでもないということを念頭においといてください。
事務未経験やパソコンができなくても大丈夫なのか?資格は必要か?
会社によりますが、事務未経験でも採用している会社はたくさんあります。
パソコンに関しては必須と考えた方が良いです。
事務といっても、勤務先の会社によってやることも異なるので、
必ずしも事務経験が必要ではないというケースもあります。
反対に事務経験者だと実際に働き出した時に、
「前の会社では○○だったんですけど・・・」と
前職と比較した発言をして周囲の関係が悪くなる場合もあります。
その点、未経験であれば、その会社の事務業務がはじめてのことなので
変な経験が邪魔することなく仕事を覚えることができるメリットもあります。
パソコンに関しては、事務職を考えているならば使えないと厳しいです。
ここで「やっぱりパソコンができないとダメか・・・」と諦めないでください。
パソコンを使いこなすくらいのスキルが必要なのでは?と勝手に思い込んでいませんか?
求人票で、PCスキル(Word・Excel必須)と書かれているものを良く見かけますが曖昧な書き方でもあるのです。
Word・Excel必須と書いてありますが、どこまでできていれば「操作に問題ありません」と言えるかの判断基準が書かれていないのです。
ハッキリ言えば、WordとExcelの全機能を使いこなせる人なんて、ほとんど居ません。
一般的にWord・Excelが使えますという基準は私の感覚では、
「はじめてのExcel」などの初心者向けの本の内容が理解でき操作できる程度かなと思います。
初心者向けの内容が理解でき操作できれば、後は分からなければGoogleなどで調べれば大抵のことは出てきます。
パソコンを使った業務の経験がないからといって、そこまで構えることではありません。
資格に関しては、事務職は弁護士などのように資格がなければ業務を行えないものではありません。会社によって簿記3級、TOEIC●●点以上などありますが、やはり多いのはパソコンの基本操作ができるかどうかです。
初心者向けの本を読んでも難しいと感じる場合は、パソコン教室に通うのも1つの手段です。教室に通う費用が発生しますが、公民館主催の教室などは格安または無料で参加することができます。
また、本を読んで理解をするのと、詳しい人に人に教えてもらうのでは入ってくる情報量も違ってきます。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)という資格があります。これはオフィスソフトのWord、Excel、PowerPointといったソフトの操作できるという証明にもなります。
このような資格を取得しておけば、パソコンコンプレックスは解消されます。
アパレル販売員の転職において履歴書や職務経歴書はどんなことを書けば自己PRにつながるのか?
転職活動を行うには、履歴書と職務経歴書の2つの書類が必要となります。
履歴書は、アルバイト面接で作成した経験があるかもしれません。自分の名前・住所・連絡先・学歴・職歴・志望動機などを記載するものです。あなた自身を紹介する書類です。
履歴書で一番大切な部分は志望動機です。「なぜ、この会社に入社したいのか?」という理由を書きます。応募書類を受け取った際、一番最初に志望動機を見て読み続けるかどうかを判断する採用担当者もいます。それほど、重要な箇所なのです。
志望動機のNGな書き方は、
「御社の業務に興味を持ったため」
「即戦力として働ける職場と考えているため」
「新しい環境でチャレンジしたいため」
などです。
これらがダメな理由は、どの会社にも通用する書き方だからです。
企業が知りたいのは、「なぜ、うちの会社でなければならないのか?」という理由です。
とはいっても、「事務職で採用してもらえればどこでも良いんだけど・・・」というのが本音ではないでしょうか?
厳しい書き方をすると、それはあなたの都合であって、会社には関係ない部分なのです。
その会社に向けた志望動機を作成しましょう。考え方、書き方が分からない場合は、一例をあげておきますので参考にしてください。
●業務に興味を持ったパターン
「前々より御社の●●という業務の■■という点に大変興味を持っておりました。今回、御社で求人があった際、●●の業務に少しでも関わることができればとの思いで応募いたしました。」
職務経歴書は、企業が書類選考で一番重要視する書類となるため、しっかりと作成する必要があります。どのようなことを書くかと言うと、どういう会社で、どこのテナントで、どういった服を売っていたか?また、その店舗でどのようなポジションだったか、社内やテナントで表彰をされたことはあるか?などです。
一番アピールできるのは、「数字に対する目標達成」や「目標達成のための施策」や「店長・副店長での店舗マネジメント」です。一般企業でも、売り上げに対する目標達成や、そのための行動。また、マネジメントスキルということは職務経歴書の中でも一番重要視されるポイントです。
数字に対するこだわりやマネジメント業務をアピールすることで、職務経歴書が一段と魅力的なものになっていきます。
退職のタイミングは?
退職のタイミングはセールなどの繁忙期の1ヶ月後くらいに退職ができるようにするのがベストです。例えば、7月1日からセールなのであれば、7/31に退職ができるような形です。セール初日にそういう話をするのは避けたいので、6月の下旬が良いかと思います。
基本的には転職先が決まってから、会社に退職したい旨を伝えます。なぜなら、転職先が決まっていない状態で退職したい旨を伝えても、引き留めに会うからです。ただでさえ、人手不足の状況で、経験者が辞めてしまうというのは会社にとってもかなりの痛手です。
あなたが退職をすることで、1人の採用をしなければならない(もしくは担当営業が店舗にヘルプに入る)状況になります。会社にとっては人手の流出というのは、できれば避けたいことでもあります。
退職の話をする際、必ずと言って良いほど「次は決まってるの?」と聞かれます。「決まっていません」と答えてしまうと「だったら、決まるまでで良いから続けてくれないか?」と言われます。このやりとりで、何年も辞められずにズルズル続けてしまうパターンも少なくありません。
「次は決まっています。」という状態で、話をするのであれば、「次が決まってるなら、残念だけれども仕方ないな」という形になります。